東京大学の入学式

| | トラックバック(0)

学校の方向性や社会的な役割は全く異なりますが、高い競争率と受験生の熱意という意味では西の宝塚と並んで東の雄はなんと言っても東大、東京大学です。偏差値という意味では必ずしも日本の最高峰ということではないのですが(学部や学科によっては京都大学や東京工業大学のほうが上回ることもある)、日本を代表する名門大学であることには変わりありません。入学式のシーズンになると東京大学の入学式の風景も必ずニュースで報道されます。
東京大学の入学式は例年日本武道館で行われます。高校までなら校内の体育館や講堂を使って入学式や卒業式などを行いますが、大学ともなると学生数が多い割には講堂が大きくないので、このように外の体育館などを使うケースが多く見られます。余談ですが筆者が大学に入学する時の入学式も大阪府立体育館と言って大相撲やプロレスなどに使われる大きな体育館で行われました。
東京大学は毎年3000人強の入学生が新たに入学します。当然何倍もの高い競争率を勝ち抜いてきた優秀な新入生ばかりです。そんな頭脳明晰な新入生相手に述べられる祝辞とはどんなものなのか、これが毎年関心を集めます。東京大学の入学式において、祝辞は学長が行います。大学の学長というのはその大学の教授が出世して就任するのですから、東京大学の学長ももともとは東京大学の先生だということになります。東京大学で教鞭をとっているほどの先生ですから、どんなことを言うのだろうと興味が集まるのも無理はありませんね。
ちなみに、去年2007年の入学式では小宮山学長が祝辞を述べ、「東大が目指すのは、日本ではなく世界の知の頂点。常識を疑う確かな力を養ってもらいたい」というメッセージを送りました。また、東京大学と言えども最近の学生に見られる傾向についても、「メールや携帯電話が普及したためか、学生たちの議論する力が落ちているように思えてならない。恐れずに議論して、多くの仲間を作ってほしい」とも注文をつけました。これらの言葉は、やはりさすがは東大の学長だと充分に思わせる内容です。日本の最高峰だからこそ「日本の頂点ではなく世界の頂点を目指せ」と言えるのです。また、本来大学生というのは議論を通して学問を磨くものという考え方に基づいて、もっと議論をして欲しいと呼びかけています。私も東大ではありませんが、似たようなことをゼミの教授に教わった記憶があります。習うのではなく学びなさいという大学のスタイルに感銘を受けたことを思い出しました。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 東京大学の入学式

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://itosui.com/mt41open/mt-tb.cgi/225

このブログ記事について

このページは、isが2008年2月26日 10:12に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「宝塚音楽学校の入学式」です。

次のブログ記事は「入学式の服装:和装(前編)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.1